さくら学園の入り口の桜が満開になり、昨年秋に子どもたちが植えたチューリップも4月に入ると一斉に咲き始めました。さくら学園の北側の斜面にはツクシが生え、ホトケノザやカラスノエンドウの花が咲き、テントウムシの幼虫がすくすく育っています。
今年度は、子どもたちの言葉を引き出し、自分の言葉で表現できる力をつけることができるようにしていきたいと思っています。
泣くことが言葉であった乳児の時期を卒業し、さくら学園に入園する頃には少しずつ言葉を覚え表現する事ができるようになります。しかし、言葉だけで伝えるよりも泣くことや叫ぶこと、物や人に当たることで表現することも多くあります。また、こちらが話を聞こうとすると固まってしまって相手が代弁したり解決してくれるのを待つケースもあります。そういった状態から少しずつ言葉にできるよう声をかけていきます。その際、「何がしたかったの?」などと質問をすると考えて答えようとします。自分が何をしたかったのか、何が嫌だったのか、どんなことを思いついたのか、友達とどんなことで喧嘩になったのか等々聞いていきます。
また、自分の思いや起こったことを人に伝えたいと思っても、どういった言葉で伝えればいいか分からないことが多くあると思います。そういった時は、代弁をすることで言い方を学んでいくので、大人が代弁してあげることが必要です。ポイントは、子どもが考える時間を持ってから代弁することです。そして最後に、「〇〇で遊びたかったよ」など子どもが実際に言う練習をすると、今度同じようなことが起こった時、言葉にすることができる可能性が高まります。
言葉にする力は思考力や問題解決能力と直結していると感じます。さくら学園では言葉だけでなく、絵や文章にする絵日記活動にも取り組んでいます。絵日記を通して、1日を振り返ることで一層考える力が養われます。
これからの時代は自分の頭で考える力が重要だとあちらこちらで言われるようになりました。覚えたものや見聞きしたものを自分はどう感じ、どのような意見やアイディアを持つかが問われるようになってきました。ご家庭でも子どもたちがお父さんお母さんと話ができる場を意識して作っていただけたらと思います。
職員一同、今年度も園児たちが健やかに成長し、事故なく元気に過ごすことができるよう努めて参りたいと思います。今年度もどうぞよろしくお願いします。
園長 尾曽越 桃子