今年もさくら学園の燕が3羽生まれ、あっという間に巣立っていきました。また、バッタの赤ちゃんが園庭の北側で捕まえられるようになり、何を食べるんだろう?強くつままないようにしようなど、子どもたちは生き物から多くのことを学んでいます。
5月18日にはさくら会の皆様と総会で集えたことをとても嬉しく思います。お忙しい中ご参加いただきありがとうございました。また、早速23日に交通安全教室を開催して頂き、子どもたちが楽しみながら交通ルールを学ぶ機会を持つことができました。執行部を始めさくら会の皆様に心から感謝しております。
さて、5月に精神科医の服部祥子さんが書かれた本を数冊読みました。さくら学園の内容と重なるところが多くあり、それを専門家として、分かりやすく言語化してくださっていることに感激しました。
皆様が入園をされる際に「自主自律」の説明をさせて頂いています。「自立」と「自律」の違いもより詳しく伝えてくださっていますので以下一部抜粋させていただきます。
身辺自立とは、排泄、食事、衣服の着脱等が自分でできること。
一方、自律は自分で考え、自分で行動を選択し、決定することを自律という。能力的には食事や衣服の着脱ができても、親や周囲の人にせきたてられたり、言われないとできない子どもがいる。これは身辺自立はしていても、自律心が培われていない状態と言える。
また著者は、自律のために「不親切になること」と分かりやすく書かれていました。過保護が子どもの発達するチャンスを奪い取ってしまうこと、大前提として親子の絆の大切さと、適切な時に適切な対応をすることを強調されていらっしゃいました。
さくら学園でも、4月は特に新しい担任と子どもたちの信頼関係を築くことを大切にします。その上で、やりたくないことがあるときには手出しを少なくしながら自分でできるようにしたり、問題が起こった時に自分で問題を解決するヒントを伝えるだけに留めて、自分で解決するようにします。園でも手出し、口出しの塩梅が難しい時がありますが、ご家庭でもそう感じられることがあると思います。
子どもたちが自分の力で乗り越えられるよう、手出し口出しを少し控え、自律への一歩を進めるようにご家庭と園とで共に進んでいく月にしてみましょう。
園長 尾曽越 桃子