寒い日が続いておりますが、子どもたちは風の子。元気に走り回り、気づけば上着を脱いで、冬の寒さを吹き飛ばすような笑顔を見せてくれています。園庭の桜の蕾は膨らみ始め、チューリップの芽も顔を出し、確かな春の訪れを感じる季節となりました。
7日の恒例のお餅つきでは、保護者の皆様のお手伝いのおかげで、活気あふれる時間となりました。やはり搗きたてのお餅は格別で、普段はお餅をあまり食べない子も、その美味しさに目を輝かせていました。また、15日の「とんど焼き」も、穏やかな天候に恵まれ、皆様がお持ちくださったお飾りや書き初めと共に、一年の無病息災を願うことができました。
さて、2月が近づくと、私は「同期発火」という言葉を思い出します。 脳科学の用語ですが、脳に入った情報に「好き」「面白い」といったポジティブな感情のレッテルを貼ると、その興奮が神経細胞全体に一気に伝播する現象を指します。
音楽発表会の練習が始まると、園内にはこの「同期発火」を感じる機会が増えます。一人がその曲を好きになると、そのワクワクが周囲に伝わり、クラス全体が心から楽しんで演奏するようになる。そんな相乗効果の渦の中にいる子どもたちの姿に、私自身も日々大きな感動とパワーをもらっています。
この素晴らしい共鳴は、音楽だけではありません。絵画や本、書、スポーツ料理などあらゆる分野で感じることが出来ます。例えば、ゆり組が訪れる大原美術館では、子どもたちが400年の時を超えて、作者の情熱と「同期発火」している姿を目にします。 素晴らしい作品や表現は、時間も空間も超えて、私たちの心を震わせてくれるのです。
「好き」「面白い」という純粋な好奇心が、同期発火の源です。子どもたちが豊かな感性の素地を作る今、私たち大人もその心を忘れず、互いに響き合いながら、子どもたちの興味・関心を深めていければと願っています。
園長 尾曽越 桃子
