暖かい1月と打って変わって、寒い2月となりました。雪が舞い散るたびに、「積もるかな?」と窓の外を眺めている子どもたち。1日だけ少し積もった日には、雪を楽しみました。すぐに溶けてしまったので貴重な体験になりました。
15日の音楽発表会にはお忙しい中、お越し頂きありがとうございました。子どもたちの反応はそれぞれ個性がありましたが、クラスに戻ってからは、緊張していた子どもたちも、「楽しかった!」と担任に伝えていたようです。舞台を楽しむことができて本当に良い経験になりました。先月は、「同期発火」というテーマで巻頭言を記しましたが、子どもたちのエネルギーが皆様に伝わったでしょうか。
さて、今年度も最後の月になりました。そこで、さくら学園のめざしであるスズキメソードの鈴木鎮一先生のお言葉、「どの子も育つ 育て方一つ」を振り返る機会にしたいと思います。
昨年の4月から子どもたちを振り返ると、本当に様々な面で一人一人が成長してきました。日々その瞬間の姿を見ると、できていない部分や素直でないところなど気になる点の方が見えてしまう日もあると思います。その際に思い出していただきたいのが「どの子も育つ」という言葉です。今は過程を見ているだけで、必ず良くなっていっていると信じ切ります。すると子どもを責めたり言動に落胆したりする気持ちが和らぎます。もちろん、良くなっていくためには、言動をよりよくするための注意は必要です。しかし、感情的ではなく相手を信頼して伝えることで気持ちよく伝えることができます。こうして大人が子どもを責める気持ちが減ると、子ども同士も同じように相手に対してよりよく接することができるようになります。
最後に「信じる」について芦田愛菜さんが15歳の時に話した内容がとても参考になりますので一部を載せさせていただきます。
よく、「その人のことを信じようと思います」という言葉を使うことがありますが、それってどういう意味なんだろうってと考えました。それは、その人自身を信じているのではなくて、自分が理想とするその人の人物像みたいなものに期待してしまっていることなのかなと感じて。だから人は、裏切られたとか、期待していたのにと感じてしまう。でもその人が裏切ったわけではなく、その人の見えなかった部分が見えただけであって、その見えなかった部分が見えたときに、あっ、それもその人なんだと受け止められる揺るがない自分がいるか、信じられるかということなのかなと思ったんです。
子どもたちは、予想していたことと違う姿を見せることがありますが、それを受け止められる人に共になっていきましょう。
園長 尾曽越 桃子