今年の2月もとても暖かく、過ごしやすい日が多くありました。啓蟄を待たずして虫たちを見かけるようになりました。
17日には無事、音楽発表会を開催することができました。1年の子どもたちの成長を感じ、発表を見ながら感慨深く思いました。発表会の最後にお伝えしましたが、最初のリハーサルでは立つことすら恥ずかしくてできない人、立つだけで歌や楽器の演奏ができない人など、様々な反応をする子どもたちがいました。そのため、発表するクラスとお客さんになるクラスで練習を重ね、お客さんが入った状態になれていきました。そのおかげで、本番は一人一人が練習の成果を発揮することができたと思います。
さて、園では絵日記活動を大切にしています。絵日記を始める際に様々なことをお伝えさせていただいています。例えば、その日を振り返る回数が多いので、時系列や時間に対する感覚や記憶力が身についている人が多いこと。また、起こったことに対して、どんなことを思ったり感じたのかを言葉にしたり、絵で表現する力がつくこと。
最近一番感じることは、楽しかったり嬉しかった瞬間の気持ちを思い出して、再び幸せな気持ちになることです。それだけでなく、周りの人の気持ちややってくれていたことに気付き、感謝できたりお礼を伝えることができるまでになります。私も何度もゆり・ふじ組さんからお礼のお手紙を頂きました。こうしたやり取りは心の発達に大きな影響を与えると共に、良好で大切な人間関係を作る土台だと思っています。
これからの時代は、良好な人間関係を構築できる人が必要とされる時代になります。現在、海外では能力が高い人でも人を悪く言う人や、厳しくあたる人は、外注として一部分の仕事をするような形になり、社員として雇う人は、能力は平凡でも人格的な人を雇う企業が増えているそうです。
絵日記は子どもたちの人格の発達の助けになることを感じます。そのために、子どもたちが考えて出た言葉を否定せず、一言でも多く自分の言葉を紡げる人になれればと思います。
特に学期末は忙しい毎日だとは思いますが、絵日記活動に一層感心を持って頂き、お子様の成長の糧の一つとして、これからも絵日記を親子で楽しんでいただきたいと思います。
園長 尾曽越 桃子